ミツバヤツメ

“絶滅危惧種”とは、“絶滅の危機にある生物種”のことをいうのですが、絶滅しそうな生物たちは思いのほか多かったりします。今まで紹介しただけでもけっこうな種類だと思うのにまだまだいたりするから驚きです^^;

住むところが減ってしまったとか、生態バランスが崩れたからというのが主な理由で、そのどちらにも人間が関わっているというのはなんだか悲しいもので・・・。絶滅なんてことにならないことを願うばかりです。

なんだかしんみりとしてしまいましたが、気を取り直して、今回も北海道の絶滅危惧種をご紹介です。今回注目したのは、名前を聞いてもどんな動物なのかピンとこないかもしれない「ミツバヤツメ」です!
ミツバヤツメ

「ミツバヤツメ」は、ヤツメウナギ目ヤツメウナギ科ミツバヤツメ属に属する水中動物です。体はウナギのような形をしていますが、口が吸盤状で胸びれや腹びれがなく、体の脇に目に並ぶように7つの鰓孔(さいこう)があり本物の眼とあわせて左右8つずつの眼に見えて、三つの歯を持つことから「三歯ヤツメ」と命名されました。

生息しているのは、太平洋の北半球側で、日本では北海道のごく一部の河川。まれに本州の河川にも迷い込んでくることもあります。

大きなものは全長70cmくらいになり、海で大型魚に寄生して成長した成魚は、春から夏にかけて産卵のために海から河川を遡行し、卵は3週間前後で孵化し、稚魚は3~5年の間は川床の中に潜んで過ごし、変態して春に海へ下っていくのです。だけど、海へは行かず淡水で寄生生活をすることも。

日本では30尾くらいしか発見されていなくて、見つかること事態がまれで、生態も謎だらけの絶滅危惧種。国内ではまだ詳しい生態調査はされておおらず、はっきりとしたことはわかっていないのだとか・・・。
個体数が少ないだけでなく、生体がよくわかっていないということもあって、探してもなかなか見ることができません。

だけどぜったいに見れないというわけではないのでご安心を!
どうしても見てみたいと思ったら、栃木県大田原市の水族館「栃木県なかがわ水遊園」へ行ってみましょう!栃木県なかがわ水遊園では、那珂川水系で発見された2尾がで飼育されていて、唯一生きたミツバヤツメを見ることができるのです。珍しいものが見られるというのもあるのですが「気持ち悪い」と好評なのだとか・・・。

パッと見はごく普通のウナギ型の魚なのに、どこが“気持ち悪い”のか・・・。それは、口を吸盤のようにしてガラスに張り付いたところを見るとわかります。
yatsume07
どうですか?納得!ではないですか?
こう言ったらなんですが、確かにちょっと“気持ち悪い”ものがあります・・・^^;

それはさておき、せっかくの貴重な2尾が長生きしてその姿をいつまでも見せてくれて、絶滅の危機にストップをかけてくれたらいいですね^^

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