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オショロコマ(カラフトイワナ)
今すぐに絶滅が心配されていたわけではなくても、生体の減少によって絶滅種危惧種のひとつになってしまいます。
絶滅が心配され保護することによって数が増える場合もあれば、まだ大丈夫だと思っていても思いのほか数が減っていたという場合もあるということです。
今回ご紹介する「オショロコマ」は、すぐに絶滅してしまう心配がされていたわけではないのですが、さまざまな要因により絶滅の危機にあるとされ、準絶滅危惧から絶滅危惧II類へとなりました。
「オショロコマ」は、サケ目サケ科に属する魚で、「カラフトイワナ」とも呼ばれています。
北極海や北部太平洋沿岸に生息しているのですが、日本では北海道のみに生息していて、北海道でも大雪山系や日高山系の山岳渓流に多く、知床半島にも生息しています。
体は細長く、全長約30cmになり、色はふつう褐色で、背側は黒褐色や褐色のある緑青色、体側に5~10個のパーマークと呼ばれる斑紋と赤色点が散在しています。
日本に生息するオショロコマのほとんどが河川残留型なのですが、まれに降海し生活をしている個体もいます。
降海型は高緯度地域ほど出現し易く、2年から4年の河川生活の後、サケ・マス類でパーマークなど特有の体色が薄くなり銀色になる現象で海水耐性が発現していることを示す変化であるスモルト化をすると降海します。冬の間は河川をさかのぼり、湖や流速の緩やかな深み場所で冬を超しています。
10~11月頃に産卵期を迎え、この時期の雄は全体に体が黒ずんでいます。卵は1~2日で孵化し、稚魚は流れの緩い岸辺の浅瀬などで生活しています。
日本国内ではすぐに絶滅する心配がされているのではありませんが、環境省レッドリストでは準絶滅危惧から絶滅危惧II類にあげられ、絶滅危惧種の一種となってます。
知床半島などの生息地では、ニジマスやブラウントラウトなどの外来魚との張り合いや一部の釣り人による乱獲、林道工事、河畔林伐採などにより生息環境が壊されたことで、絶滅の危機にあるとみられているのです。
絶滅の危機にあるからと保護して数が増えすぎても生態バランスが崩れてしまう恐れもあるので、増えすぎず減りすぎずが理想なのでしょうが、それが難しいところなんですよね^^;理想通りになれば、増えすぎる生体も絶滅してしまう生体もいなくなるのでしょうが、そうもうまくいかないのが現実というもので・・・。上手くバランスを取りながら絶滅の危機を逃れてほしいものです・・・。