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ガタタン
芦別の名物料理でボリューム満点のとろみのついたスープです。フキ、タケノコ、シイタケ、イカ、肉、白玉団子など十数種類の具材がたっぷりで、鶏がらスープやとんこつスープにとろみをつけたものです。
戦後旧満州から芦別に引き揚げて来た村井豊後之亮(ぶんごのすけ)さん(故人)が中華料理店「幸楽」で出したのが始まりだとか。中国の家庭料理をヒントに創作したものだそうです。最近は、ガタタンラーメンなどのアレンジメニューも多数登場しています
■材料(2人分)
・鶏がらスープ 1リットル
・塩 小さじ2
・しょう油 小さじ2
・こしょう 適量・水溶き片栗粉 適量
・ふき 50g
・たけのこ 100g
・しいたけ 2枚
・いかげそ 1杯分
・豚肉 100g
・きくらげ 適量
・ちくわ 1本
・えび 4本
・豆腐 1/2丁
・卵 2個
・小麦粉団子 適量
■作り方
①具材は全て食べやすい大きさに切ります。
②鍋に鶏がらスープを入れて煮立てます。
③小麦粉団子を加えて煮ます。
④具材を全て加えて煮込みます。
⑤塩、しょう油、こしょうを加えて混ぜます。
⑥溶き卵を加えます。
⑦水溶き片栗粉を加えて混ぜれば出来上がり。
タンチョウ
昔、近所の友達の家で飼われていた亀が、友達の生まれる前からずっと生きているという話を聞いて、本当に亀は万年生きるのかとわくわくしたことがありました。今でもその亀は友達の家の玄関にいるので、本当に万年生きてほしいなと願っています。
さて、亀と一緒に語られるのが「鶴」ですね。鶴は千年……と言いますが、実際のところはどうなんでしょう。どうやら実際の平均寿命は40年程だそうです。昔抱いた憧れからすると短く感じますが、他の生物に比べると比較的長いですよね。
人間の寿命も昔はそのくらいでしたから、自分が幼い頃からずーっと生きている鶴の姿を見たら、万年生きる、と言いたくなるのも不思議じゃないですね。
そんな長生きの鶴ですが、絶滅の危機はここにも迫って来ています。北海道に生息するタンチョウという種の鶴が、存続を危ぶまれているのです。
タンチョウは丹頂と書き、その名の通り頭頂部が赤い大型のツルです。昔話の紙芝居や絵本に出てくる鶴をイメージして頂くとわかりやすいかもしれません。とか言って逆にわかりづらかったらすみません……。
さてタンチョウは、「北海道郡」と「ユーラシア大陸郡」の2つに分かれています。「北海道群」のタンチョウは留鳥で根釧地方を中心に、同一地域に留まります。一方、「大陸群」のタンチョウは、大陸内を南北に最長2,000kmの渡りをします。円山動物園にはオス・メスともに北海道群由来のタンチョウがいます。これなら遠くへ飛んでいってしまうことはありませんね。
北海道群のタンチョウは一時、生息数が激減して絶滅寸前のところまでいきました。『レッドデータブック(IUCN版)』、『レッドデータブック(環境省版)』、『ワシントン条約附属書1.』にそれぞれ記載され、油断の許されない状況となりました。
そこから多くの人が熱心に保護活動を続けたおかげで現在は少し持ち直し、個体数は約800羽を越えるまでに回復しました。
タンチョウ激減の原因は、生息地の湿原が大規模に開発されたことでした。タンチョウは今、北海道東部の釧路湿原などに生息していますが、今後その地に開発計画が立たないとは言いきれません。そうなってしまった時どういう対処をするのか、どういう生物にどんな影響が出るのかきちんと考えることで、歴史の過ちを繰り返さないよう気を付けなければならないと思います。
特別天然記念物に指定されているタンチョウですが、円山動物円の他に、釧路市動物園でも見ることができます。どちらも北海道旅行客や家族連れで賑わう楽しい動物園なので、気軽に遊びに行くことができますよ。
タンチョウの魅力と言えば長いクチバシ、きれいな白い羽が挙げられます。全長1.4mと大型の鶴なので、すっと長い足の動きも優美ですよ。さっきも言いましたが、私、頭の赤い鶴は昔話のイメージが強くて、なんだかタンチョウを見ていると鶴の恩返しを連想してしまいます。ちょうど儚いイメージもかさなりますし……。
ちなみに交尾、産卵期になると鳴き声を聞くこともできます。食べるのは種子、水生昆虫、小魚などだそうです。
シマフクロウ
「日本で唯一シマフクロウに会える動物園」と言えば釧路市動物園でしたが、2012年にオスのクックが円山動物園に、メスのロックが旭山動物園にお引越しとなりました。今はシマフクロウに会える動物園が3箇所になり、それぞれ北海道旅行客の一つのお目当てとなっています。
私も動物園でシマフクロウを見たことがありますが、もふもふした感じが本当に可愛いです。あの首は一体どうなっているんですかね?思わず一緒になって首をかしげてしまいます。あんな角度にはなりませんが……(笑)
そしてフクロウが飛ぶとこちらもびっくりしてしまうんです。意外と大きいんですよね。落ち着いた雰囲気を持ってるけれど、動くと迫力があります。昔、夜に野生のフクロウを見た時はさすがに怖かったですもん。
そしてフクロウの方が警戒している時は、頭近くの飾り羽をピーンと立てます。その姿はまるで犬や猫の耳のようで、キュートなんですよ。多分やってる本人達は威嚇してるつもりでしょうけど……。
シマフクロウは動物界脊索動物門鳥綱フクロウ目フクロウ科シマフクロウ属に分類される鳥類で、全長約71cmとフクロウの中では世界一の大きさです。大木の樹洞に営巣し、魚を主食に生活しています。
分布は北海道・南千島、
サハリン・ウスリー地方に限られますが、後者は別亜種です。北海道での生息数は140羽程度で、「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」として絶滅の危機に瀕しています。
以前、シマフクロウは北海道の広い範囲に分布していました。しかし開発による生息地の破壊や水質汚染、漁業との競合、交通事故、人間による繁殖の妨害などにより、生息数が激減してしまったのです。現在は北海道東部の河川、湖沼周辺の自然林などに生息しています。
全身の羽衣は灰褐色で、黒褐色の縦縞と細い横縞が入っていることが名前の由来です。黄色の目が夜間に輝いたかと思うと、シマフクロウが川魚を捕食しているところだったりします。
日本では天然記念物と国内希少野生動植物種に指定され、巣箱の設置、冬季の給餌、生息地を保護区や保護林に指定するなどの保護対策が進められています。その結果、繁殖成功数は増加しています。しかし生息地が消失しているため生息数は上昇傾向にはないというのが現状です。
人間の手による自然林の伐採、河川改修などで絶滅の危機に追いやってしまったわけですが、人間の手で繁殖を手伝うのは難しく、研究者を中心に試行錯誤しているところです。
動物園という身近な場所にいて、自分も知っている、見たことがある、そんな生物が絶滅してしまうかもしれないと考えると、とても悲しくなります。それと同時に恐ろしくも思います。環境が変ればどんな生物にも絶滅の危機は訪れるのだということです。
Aという種がなくなれば、Aに食べられていた種は増え、Aを食べていた種はなくなります。それは既に大きな環境変化であり、その変化は連鎖して多くの生物に影響をもたらします。動物も植物も土も水もその連鎖に巻き込まれることでしょう。多くの命が複雑に絡み合って成り立っているのがこの世界なのだと、改めて認識しました。
オオワシ
絶滅を危惧されている生物は鳥類にもいます。
鳥類タカ目タカ科のオオワシはその名の通り、日本最大のワシです。全長約1mで、翼長は約65cm、翼の開長は2m近くに及びます。目の前で両翼を広げられたら大迫力ですね……!!
オオワシは冬鳥として北海道、本州北部などに渡来します。夏は樺太・カムチャッカ半島などで繁殖し、冬に北海道から本州の沿岸ぞいに南下するのです。まれに奄美大島や鳥島などに飛来することもあるそうです。普段の生活は単独で送ることが多いが、渡りの際は小群になるそうです。
海岸や湖沼、平地の河川などに生息し、食性は動物質を主としています。魚を食べることが多く、鮭などの大きな魚も見事にしとめてしまいます。他にも鳥や、ウサギ、子どものアザラシ、ホッキョクギツネなどを食べることもあります。さすが猛禽類、鋭い爪や嘴は伊達ではありません。同じ鳥類まで食べてしまうんですね……。
さて、これほど強くてたくましそうなオオワシですが、実は大変な状況にあるのです。海岸開発、湖沼開発、餌不足などに脅かされて絶滅を危惧されているのです。近年、国際的に見ても猛禽類は急速に減少しています。国内でもイヌワシ・オジロワシの保護の必要性が叫ばれていますが、並んでオオワシも保護を強化すべき種として指定されています。
環境破壊によって巣を作る森や、餌となる生物が減ってしまったのは、人間の行動によるところが大きいです。現在オオワシは約5,000羽ほどだそうです。そんな原因を作ってしまった人間が、これからは何をしていくべきかとても考えさせられます。
また、90年代の北海道では、オオワシが鉛中毒にかかり次々と命を落としました。冬のオオワシは死んだ動物の肉を食べることも多々あります。鉛中毒にかかったオオワシはエゾシカの銃猟死体を食べていて、鉛の弾まで飲み込んでしまっていたのです。2001年からは北海道で、エゾシカ猟に鉛の弾を使用することは禁止になりました。しかし未だに鉛弾による被害がなくならないのが現実です。
ルールを守ると言う簡単な対策方法があるのに、それを破って他の生物にまで危害を加えるなんて許せませんね。自然界の中なら動物が動物の死体を食べるのも当然のことです。病死した有害な死体などでしたら、食べる方もきっとかぎ分けて、口を付けないことでしょう。しかし人間が作った物や文化は自然界に存在する物ではありません。人間にとってはなにげないことでも、それが野生の動物に与える影響はとても大きいのです。
人間も自然に支えられて生きているし、他の生物を食べて生きているものです。ここで生きるからには、もっと環境に配慮しなくてはなりませんね。
ちなみに本物のオオワシに会うには、札幌市円山動物園がおすすめです。ここは動物の種類も多く、毎日のイベントも盛んなため、北海道旅行で立ち寄る人も多い場です。
動物園では「オオワシプログラム」を立ち上げ、オオワシの繁殖・野生復帰を試みています。
ゼニガタアザラシ
ゼニガタアザラシはアザラシ科ゴマフアザラシ属に属する海棲のほ乳類です。北太平洋や北大西洋の沿岸域に広く分布しており、日本では北海道の襟裳岬から根室半島にかけての沿岸域に生息しています。日本沿岸に定住する唯一のアザラシとしても知られます。
体長は1.9mほどあり、魚やミズダコなどを食べて生活しています。アザラシと言えばその愛くるしい姿から人気を得て、迷子になって川からひょっこり顔を出したりすると可愛がられることも多いのですが、可哀想なことにこのゼニガタアザラシは毛皮・肉・脂肪を採るために乱獲され、激減してしまいました。
以前は1500~4800頭ほど生息していたとされるゼニガタアザラシも、一時期は600~900頭まで減少したと言います。原因は乱獲、漁業の定置網に迷い込むことによる混獲、アザラシの上陸場の消滅、漁船や調査船による上陸の妨害、コンブ漁場確保のための岩礁爆破作業などが背景にあると指摘されています。
その後は研究者達を中心にゼニガタアザラシを国の天然記念物に指定するための運動が行われました。だんだんと文化庁や北海道教育庁の賛成を得て、ついに文化財保護審議会がゼニガタアザラシを天然記念物に指定するように文部大臣に答申しました。
しかし当時の漁業関係者の中ではゼニガタアザラシを漁業の害獣とみなす風潮が強かったため、地元の漁業関係団体からは威嚇射撃の容認、間引きの実施、漁業被害の補償などが要求されました。そのためゼニガタアザラシが天然記念物となることはありませんでした。保護は進むことなく、生息数は約350頭まで減少し、絶滅の危険に脅かされました。
しかしその後、ゼニガタアザラシと漁業の共存を目指していく活動が盛んになっていき再び関心が高まると、ゼニガタアザラシはレッドリストの絶滅危惧IB類に指定されました。個体数は少しずつですが増加の傾向を見せ、約900頭まで増えました。危惧のランクも絶滅危惧II類に引き下げられるなどし、奮闘しています。
しかし現在でも、混獲で漁網にかかり死亡するアザラシは多いそうです。その被害に遭うアザラシの内ほとんどが、ゼニガタアザラシだと言います。ランクが下がったからといってまだ油断はできない状況です。
普段なにげなく暮らしていると他の種族の現状について考える時間はほとんど0に等しいと思います。しかし同じ地球の中で暮らす者同士、広い視野を持って周りの生物に目を向けるのは大切なことだと思います。
近年では北海道旅行者に対する観光資源としてアザラシが注目されるようになりました。実際にアザラシを観察するウォッチングツアーは大人にも子供にも人気があります。ツアーに参加した人が、こんなに可愛い生物が絶滅の危機に立たされているのだということ、こんなに可愛くても漁業被害を発生させることもあるため問題は簡単ではないということ、まずはそんなことを感じてくれたら幸いです。
ちなみにわたしは北海道旅行はいつもジェイトリップツアーか近ツーさんんを使っています。近ツーさんは親の代からのご贔屓で電話一本でなんでもやってくれるので使ってます。ともに安くてホテルもまあまあなので便利です。ご紹介しておきます。
・ジェイトリップツアー北海道旅行ページ
・近畿日本ツーリスト北海道
一つの生物が地球上からいなくなるというのはとても大きなことです。まずは多くの人が見て知って感じていくことが大事だと思います。
トウキョウトガリネズミ
当たり前のことですが、環境条件によってその土地に生息する生物は変ります。これは人間にも言えることです。寒すぎたり暑すぎたり、空気が汚かったり水がなかったり、危険が潜んでいたら、住んでいられないですよね。
しかし幸いそういう時も人間は打開策を持っていることがほとんどです。今、地球上で一番のさばっている生物はおそらく人間でしょう。人間はその地が住みにくくなれば場所を移動したり、環境を変えていくことができるのです。
でもこれは一概に良いこととは言えません。人間が住みやすいように環境を変えるということは、もしかしたら他の生物にとっては住みにくいように環境を変化させているかもしれないからです。また人間が移動することで、移動先の環境は変り、本来そこにいた生物には住みにくくなるかもしれません。
そんな時、人間以外の生物はなかなか打開策を打つことができないケースがあります。環境が悪くなればそこに住めなくなり、そのまま死んでしまうことがあります。他の生物が到来したり、増えたりすることで、捕食されたり殺されたりして命を落としていくこともあります。
特定の種族を絶滅に追いやる原因は、自然現象による環境変化、文明による環境破壊など様々です。そしてその危険にさらされている生物達が今も多く存在しています。
北海道もその例にもれることなく多くの絶滅危惧種を抱えています。地元の人には是非気にかけて欲しいことですが、県外の人も北海道旅行に行った時には、この問題を思い出して欲しいです。
たとえばトウキョウトガリネズミがその例の一つです。これはトガリネズミ目トガリネズミ科トガリネズミ属に属する小型のトガリネズミの一亜種で、世界最小の哺乳類の一つとされています。
和名にはトウキョウという名が付いていますが、東京に生息しているわけではありません。ユーラシア大陸北部に広く分布するチビトガリネズミの亜種で、国内では北海道のサロベツ原野、幌延町や猿払村、東部の浜中町の火散布沼、標茶町の虹別、標津町、釧路町の入境学、白糠町、根室町、鹿追町などに局所的に分布しています。
北海道なのになんで“トウキョウ”なのかというと、 発見者が標本ラベルに「エゾ(Yezo)」を「エド(Yedo)」と誤表記したのが名前の由来だそうです。なるほど、江戸じゃあ東京になってしまいますね。せっかく北の地で発見したのに……。昔の人にとってはローマ字はややこしかったんですかね。
トウキョウトガリネズミは高層湿原、針広混交天然林、カラマツ植林地など多様な環境に生息していますが、極めて少数しか生存しておらず、その生態について情報もまだ少ないため、今後が懸念されています。
体長は4cmほどで、昆虫やミミズなどを食べています。4cmというと、本当に小さいですよね。人間くらいの口の大きさがあれば一飲みにできてしまいそうです。また片足で踏み潰されてしまうほどの大きさです。毎日の暮らしの中でも、危険は多いのだと思います。
また体が小さいため、約30分おきに採食と休息を繰り返すそうです。愛らしいですね。か弱いイメージもありますし、守るべき隣人なのではないかと思います。